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認知症「他人に損害を与えた場合の保障が拡充」

認知症に着目して保険・介護・認知症の仕組みについて紹介しています。
最新記事は、認知症の保障を充実「&LIFE新医療保険A(エース)プレミアム」を紹介しました。
認知症についての保険は、高齢者の場合は介護費用への備え(認知症保険)、若年層の場合は収入減少に備え(就業不能保険)を紹介しました。

「&LIFE新医療保険A(エース)プレミアム」は、「終身介護・認知症プラン」で終身介護保障と認知症一時金給付があります。
現役世代の若年層認知症の方の生活への備えは、若年層認知症「働けなくなっても生活に希望」で就業不能保険を紹介しました。
認知症は、介護や生活への備えなど自分への保障だけでなく、第三者に与えた損害賠償も対応を考えることが必要になっています。

第三者への損害賠償については、2007年愛知県大府市で徘徊(徘徊という言葉は今後使われなくなるようです)中に電車にはねられ死亡した認知症高齢者の家族にJR東海が振替輸送の費用等の損害賠償を求めたことで注目されました。
この件については、認知症「他人に損害を与えた場合の保障」で個人損害賠償保険での対応を紹介しました。
個人損害賠償保険の保障(損害保険なので以降補償)と自治体の備えが広まってきていて、今回はその拡充について紹介します。

 

認知症の方の事故に備える自治体の救済

 

神奈川県大和市の例

大和市は、全国自治体初の「はいかい高齢者個人賠償責任保険事業」を2017年11月から始めています。
対象者は「はいかい高齢者等SOSネットワーク」に登録した市民で、法律上の損害賠償責任を負った際に保険で最大3億円を補償し対象者の自己負担はありません。

例えば、以下のような場合が対象になります。

  • 線路内に立ち入り事故等で鉄道会社からの損害賠償
  • 自転車で走行中の歩行者との事故の損害賠償
  • 日常生活で他人の物を壊した損害賠償など

 

大和市が保険料を全額負担して個人賠償責任保険と傷害保険に加入します。

 

愛知県大府市の例

はいかい老人の事故でJR東海の賠償訴訟で注目された大府市は、2018年2月に認知症の高齢者が第三者にけがをさせたり物を壊したりして家族に損害賠償を求められる場合に備えて市が保険料を全額負担して個人賠償責任保険に加入すると発表がありました。
この保険の加入者になるのは認知症で行方不明になる恐れのある高齢者が対象で、賠償額は対人で1億円、保険料は1人年間で2000円ぐらいと見積もっているとのことです。

 

神戸市の例

神戸市は、認知症の人による事故の加害者や被害者の市民を救済する「給付金」制度を2019年から導入する方向とのことです。
認知症事故の加害者だけでなく被害者となる市民の救済も対象で、犯罪被害給付金制度などを参考に給付の上限は3000万円程度を検討しているようです。

 

自治体の救済制度は、今後広まっていくようです。

 

民間保険の拡充

 

東京海上日動火災保険「自動車保険」

東京海上日動火災保険は、自動車保険を改定して2018年から業界初となる責任無能力者(認知症ドライバーなど)が引き起こした事故により親族等の監督義務者が法律上の損害賠償責任を負った場合にその監督義務者を補償の対象になります。
この対象例として、実家で一人暮らしをする認知症の父親が人身事故を起こした場合に離れて暮らす家族に被害者から父親の監督義務を負う者として賠償責任を求められると賠償の保険金の支払い対象になる改定です。

今までの自動車保険は、離れてくらす家族は補償対象外のケースがありました。

今回の改定は、対人賠償責任保険または対物賠償責任保険の加入者が対象ですが、この特約保険料は年間2000円以内ぐらいですので、自動車保険あるいは火災保険の加入時には検討をすすめます。

 

個人賠償責任保険の拡充

三井住友海上火災保険「GK住まいの保険グランド」やニッセイ同和損保「タフ・住まいの保険あんしんパッケージ」は、2017年から認知症の高齢者などが線路に入り安全確認で電車の運行が遅れた場合の損害補償が対象となります。
今までの保険では、ものが壊れたり人がけがをしたりしなければ補償対象になりませんでしたが、今回物損がない電車の遅れによる損害も補償対象になります。

 

他の保険も認知症高齢者の事故保証が広がる見通しです。

 

コラムのまとめ

  • 認知症への備えだけでなく第三者に与えた損害への補償が拡充しています
  • 自治体で保険料を負担して高齢者に民間保険をつける傾向が広まっています
  • 民間保険(個人責任賠償保険)の補償対象も広がってきています
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